バングラデシュは魅力的な進出先

バングラデシュは魅力的な進出先

『日本企業は、バングラデシュの低い生産コスト、労働賃金によって高い信頼性を得ている』━━ジェトロ
 
 
 
日本企業にとって、バングラデシュは、アジア・オセアニアの19カ国に比べて、低い生産コストと労働賃金のため、ビジネスを行うための魅力的な進出先であり続けている。

ジェトロ(日本貿易振興機構)の最新の調査によると、バングラデシュでの生産コストは、日本のそれの半分以下だ(49.5%)。一方の中国では生産コストは既に81.9%に達しており、ベトナムでは73%、インドでは80.6%であった。

「バングラデシュは依然、製造業・非製造業の別を問わず、労働賃金の面で最も経済的な国であることが分かった。バングラデシュの労働者の賃金は、インドの半分以下、中国の4分の1以下である」と調査報告書は語る。

2014-2015年度のアジア・オセアニア日系企業の経営状況に関する調査は、20ヶ国9,590社の日系企業の最高経営責任者の回答に基づき、昨年10月から11月にかけて実施された。

アンケートの質問は、営業利益の見通し、経営者の景況感、拡張計画、現地生産のコスト、管理の問題、調達先や輸出先、経済統合や賃金への期待に焦点を当てられた。

バングラデシュは、ベトナム、スリランカ、タイ、パキスタンの国々をコスト指標の面で大きく引き離しており、労働賃金の指標においてはスリランカ、パキスタン、インドネシア、カンボジア、インド、フィリピン、中国よりも優位に立った。

だが経営者の69%は、賃金上昇の傾向は最も強い懸念であるとも回答している。

今回の調査は、在バングラデシュの日系企業が営業利益を出すのに苦労している実態を明らかにした。いっぽう経営者の景況感は63.3ポイントと最も高く、バングラデシュでの業績は2016年には改善される見込みが高い。

*DI(Diffusion Index)は、経済指標のうちで景気の拡大(拡張)を示している指標の割合を示したもの。毎月の細かな変動を除くために、3ヶ月前との比較を用いて拡大を示す指数の数を数え、採用している指数の数で割って割合を出す。この図は、景況感の変化を反映している。
経営者の景況感の値について付け加えると、中国は20.7ポイント、タイは21.8ポイントであり、両国に対する日本企業の業績回復への期待値は低かった。

日本の経営者たちへの「将来的にどの国で業務を拡大する予定か」という質問に対して、バングラデシュは第5位にランクインした。

67%以上の回答者が、今後1〜2年の間にバングラデシュに進出し、高い成長可能性、コスト削減、見直し生産と流通網、確保しやすい労働力等を駆使して事業を拡大したいと回答した。

日系企業はしかし、この直近4〜5年間において、バングラデシュを初めとする他の国々━━中国、ミャンマー、ベトナム、インド、タイなどへの進出については、やや減少傾向が見られる。

「特に2013年以降、ミャンマーへの進出への期待度が高くなっているのに対し、バングラデシュ、中国の減少傾向ははるかに深刻である」と報告書は警鐘を鳴らす。

日本への輸出機会の可能性は無限だ。

バングラデシュの日系企業は自社製品を日本に送り、日本からはそのうちの67%を海外へ輸出している。

「バングラデシュが自由貿易協定を通じてアジアへ自由に接続できるようになれば、輸出高は何倍にもすることができるだろう」と報告書は述べている。

ジェトロダッカの関係者は、バングラデシュはインド、インドネシア、フィリピン、ベトナムやカンボジアに拠点を置く日本企業の大幅な輸出のため、ASEANとの貿易協定に署名する手順を取るべきだ、と語る。「もし優先的な貿易取引が行えるなら、より多くの日本の会社は、終了した製品を生産するためのASEAN国のそれらのプラントへのバングラデシュと輸出仲介者商品に来るだろう」

「バングラデシュが近隣諸国への接続問題に真剣に対処すべき時が来た」と関係者は述べる。

商業省によると、2014-15年の間に、バングラデシュは日本への輸出取引で9億1,522万ドルを受け取った。

日本への輸出が原因後発開発途上国からの製品の原産地規則の緩和に増加しています。

「アジア・オセアニア地域における、日系企業の日本への輸出比率が、最も高い輸出率(71%)を示しているのに対し、バングラデシュからASEAN諸国への輸出は、単に『重要でない』のだ」、と報告書は指摘する。

これは平均に比べてバングラデシュの従業員、競合他社、現地調達、そして品質管理には関連する問題が多く、不安定な立場であることが挙げられる。

57%以上の経営者は、バングラデシュの従業員の質は標準に達していないと答え、50%の経営者が品質管理の方法を考えていると答えた。

さらに、56.3%の経営者は通関手続きが複雑すぎると答え、70.6%は現地調達が大きな問題であると回答している。バングラデシュで原材料・部品を調達を行っている日系企業は、ほんの22.5%にすぎない。

中国及び一部ASEAN諸国からの莫大な輸入依存の状態、裾野産業の非開発とASEAN諸国との非接続性は、経営者の懸念材料になっている。

前年同様、バングラデシュは他の近隣諸国と比べて、利益を上げようとするとストレス状況に陥ってしまう。

バングラデシュは最低の利益メーカーの第1位にランクし、パキスタン、中国、フィリピンに遅れをとった。

JETROの調査の提言は、比較的新鮮で若い日系企業のため、進出関連コストの削減を行うことを含んでいる。

また、企業が競合他社の製品を分析し、より投資家のためになる政策を導入し、運用コストを削減するために役立つ環境を作成し、プロアクティブな取り組みがビジネスを行うに障害に対処し、必要であれば排除することにも着手するよう求めている。

以上は現地調達を増加させ、裾野産業を開発するための環境として、今後整備されていくべきである、と報告書はまとめている。

バングラデシュでは現在、230社の日本企業が事業を行っている。

ジェトロは、日本の経済産業省所管の独立行政法人。日本の貿易の振興に関する事業を行う一方、開発途上国・地域に関する研究を幅広く実施しており、1987年からバングラデシュの調査を行っている。

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